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詩は作らぬ、詩は浮かび、詩は生き、詩は残る。
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聞こえてくる

黒い百合が

私の背筋をゾッと撫で上げ

後ろから不自然に抱きつき

耳元で そっと

『…………。』

そう囁く

そして 私の顔まで首を伸ばし

何とも言い難い その目で

私を捕らえて離さない





走って部屋に逃げこんでも

あの扉の向こうには

がに股に足を開いた私が

奇怪極まりない形相で立ってる

私は もう

腰が上がらない

足が空くんでしまった





そんなに強くノックするな

怖いから おねがい

だから 寒くて眠れないんだ





物音は

他の誰にも聞こえはしないが





ほら また聞こえた

黒い百合の声が…





lily.
H20.4.26


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私の中の神様が許すなら

いくらでも あなたを殴ろうか

血に塗みれた この拳で

汗をぬぐえば

また一段と 私の顔は汚れるだろうが

端っから 糞みたいな顔面に

いくら血と泥の層を重ねようとも

とりあえず不潔である事に変わりない





なんで お前が死ぬ必要があるんだ

辛かろうが 苦しかろうが

その環境に反対意見があるなら

変化を求めろ

なんで お前が死ぬ必要があるんだ

お前を殴った下衆共が死ねばいいだけの話だ





そうやって 人は包丁を持つ

私みたいな残酷な神様が

ツミビトの心に

憎悪の誘惑を振りまいたに違いない





私の心の中の神様は

まだまだ優しい

よかった

でも その優しさが怖い





汚れた私の中の神様も また

汚れていたりするのだろうか

己を殺し 血を浴び 自らの前髪を引っこ抜こうとした

私の中の神様も…

いちいち手も洗わず

腐って黒く固まった血を 指に放置しているのか





私が敬意を寄せる神様は

不様である





lily.
H20.4.26

あなたが好きと言ったものなら

何でも好きになりましょう

あなたが好きと言った私も

愛してみせましょう





古くなって汚れていた

あなたに綺麗に磨かれて

段々 キラキラ光ってきた

未来の私が





この先 どんな道をゆくのかな

でこぼこ道 ゆるやかな道

それとも わかれ道?

ガラスのような愛を

落として壊したとしても

また欠片を集めて なおしましょう

元の形とは違っても

それはそれで美しいから





そっと そばに寄り添う

あなたがくれた金の指輪は

安く最上級の光を放って

今日も 私の薬指から

キュッと しがみついて 離れない





lily.
H20.4.18



真っ直ぐ 長い道のり

庭に駆け込む針鼠

したたか流れたまう水の音は

蛇口ひねれば いつでも聞ける





シンドロームパック

メトロノームロック

トリプル効果の

ジェットストリーム

あばばばばば

全世界 殲滅

生き残ったら

君と僕

食うか食われるか

サバイバルアディオス

愛が勝てば 二人は死ぬ

己が勝てば 孤独に生きる

時計の針が25時を示せば

また一つ 誰か泣く





蛇口ひねれば

いつだって聞こえる

うるさい水の音





それは

セルメタンプロニッタ

キルステンダンヘイユ

チルヘロンベペグース





lily.
H20.4.14


隣で ひきつった笑顔を

何度か見せてくれた

いつだって隣で笑ってて

そんなに気にはしてなかったが

まぁ、そいつぁ 大したヤツで

今まで 俺の胸から

離れようとはしなかった





その女の名前を知ったのは

ごく最近の事で

教えてもらったわけでもなく

思い出したような感じだったな





いつだったか

やたらと汗をかいた お前は

俺のカラダをしっかと抱き締めて

離れたくない と

小さくこぼした

何を言ってんだ と

変に馬鹿馬鹿しくて

軽く突き放してみりゃあ

顔 真っ赤にして泣いてるじゃねぇか





冗談よせよ

やめてくれよ

まだ出逢って間もないが

だが何故

お前が泣くと こんなにも辛い

抱けば 違和感満載なのにな

綺麗な肌が心地良すぎて

一生 夜が続けばいいと思っちまう





慣れてなかったからな

いつも俺が 抱いてた女は

『不幸』って名乗ってたし

これがまた

笑い方の気持ち悪い女だったのさ

別れて正解だ





幸か不幸か

最近 俺のベッドを陣取る

『幸せ』と名乗った女は

毎晩 俺に愛してると言う

そりゃあ もう嫌になるぐらい

だから俺は黙らせたくて

口を塞ぐんだ

こうやって…





嗚呼、どうせ陣取るなら

俺の胸にしとけよって感じだ





lily.
H20.4.12


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18歳、歌が好き。
頑固で極端で無口。
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